こんにちは。
今年の8月にMaker Faire Tokyo 2018に参加してきました。
展示内容物は、「CPUの創りかた」のTD4の実物を展示しました。案外、TD4を認知している方が多いことに驚きました。少し寂しい展示になるのではないか心配していましたが、多くのTD4のファンに出会い、楽しい時間を過ごすことができました。
二日間の展示期間中、休みを利用して他の展示も見てきました。その中で、面白そうなもの、これはすごいぞ!と思った展示物を紹介したいと思います。
M5Stack
話題のM5Stackの展示がありました。日本の販売代理店のSwitchScienceのブースでした。M5Stackを使ったいくつの試作品が展示されました。ユーザーの心を掴むことが上手いかと思いました。手にしてみると、質感が良くて、仕上げも丁寧であることも、この製品が人気が出る理由の一つだと感じました。そして創業者もJimmy Laiにも会うことができました。とてもいい感じの人で、これまでの開発過程を丁寧に説明してくれました。
水晶発振器
電子回路に水晶発振器の記号があります。その記号を見るたびに、どうしてこのような記号になったんだろうと不思議に思っていましたが、実物を見て一発で理解できました。水晶ブロックがあって、その上下の面に電極が付いているとの意味でした。いや、これは自分の中で、一番の出来事でした。Maker Faireに来てよかった。
Raspberry PIでDeep Learning.
先日、Raspberry PIを用いて、物体検出カメラを作ってみました。OpenCV, TensorFlowを利用しましたが、現在のRaspberry PIのマシンパワーだとフレームレートが低くて、まだ使い物にはならないと印象を受けました。
しかし、会場でRaspberry PI Zeroで高速で物体検出フレームレートを実現したものを発見。これは欲しい!と思いました。家に帰って出展者を調べてどころ、現在Deep Learning分野で勢いがあるスタートアップでしたね。会場では Raspberry PIで高速物体検出がいかに難しいか認知されず、「これくらい出来て当たり前のでは?」と思うお客さんも多かった気がしてもったいないと思っていました。でも本当にすごい。これからこの会社の活躍が楽しみです。
小池誠さんのキュウリ仕分けマシン
Deep Learning世界で有名な小池誠さんのキュウリ仕分けマシンもありました。去年とほぼ同じ構成でしたが、最近は静岡大学と共同研究を始めたそうです。素晴らしい。ちなみに、キュウリ仕分けマシンに関する記事をまとめ本も出版されています。
害獣退治マシン
Deep Learningの物体検出を用いた害獣退治マシンです。カメラで害獣(例:ハト、ネコ)を見つけるとスポンジボールを発射する仕組みです。デモには犬のぬぬいぐるみを利用。以前にもこういう試みがありましたが、Deep Learningのお陰で簡単に精度を上げることができたことが特徴。簡単なシステムに見えますが、需要は結構あると思います。
合鴨ロボット
無農薬農法として合鴨農法というのがあります。その合鴨をロボットにする!のがこのプロジェクトです。足回りが特徴です。ロシアの兵器とかで見られそうスクリュードライバーで移動する方式です。これで稲をかき混ぜて進むらしいです。農家との現地実験も進められて、近いうちに実用化を目指すそうです。
その他、いろいろ
まず、雑誌「アスキー」「ログイン」の初代編集長だった吉崎さんが作った夢の図書室、マイコン博物館の展示物。Altair8800の互換機のLegacy8800も展示。https://www.gijyutu-shounen.co.jp/
ソニーさんのマイコンボード。気になったのはヒロセ電機のコネクター。これでStack構造のArduino機が実現できそう。
April FoolとしてGoogle Japanがこれまで発表した名器たち。
個人的に好きなFM-Townsの小型化マシン。中身はRaspberry PIだが、実のWindows 3.0が動いてるらしい。要はEmulateするのではなく、本物のTownsのソフトが動くらしいです。
最近、Bluetooth Low Energy(BLE)デバイスを作ることになって、やっとここの展示物の内容が理解できるようになりました。あのエクスカリバー傘もBLEとして有名なプロジェクト。https://irorio.jp/nagasawamaki/20180810/484055/
個人的に欲しいと思ったグラディウスゲーム機。中身はSega Dreamcastだそうです。そして、FPGAで動く自作OSを作った勇者も発見。高須さんのプレゼンも拝見。参考になりました。